片噛みの弊害
おはようございます、きど歯科です。
今回は、きど歯科でお馴染みの『片噛み』を続けることによる弊害をまとめてみたいと思います。
そもそもなぜ片噛みをしてしまうのか?についてお話します。
一つ目は、単なるクセがあります。特に意図はなく、何となく噛んでしまっている。
二つ目は、片側に噛みにくい理由がある。例えば、治療したところに挟まりやすい、銀歯が外れてそのままになっていて噛みにくいなど。
以上の理由をもって片噛みをしてしまいます。そうすることで、起きるのは片噛み側の筋力の増加です。
すると、顎は、片噛み側に引っ張られるようになり、顎のズレが起きるようになります。ズレてくると、片噛み側の奥歯(傾向的に一番奥の歯)が強く噛み合うようになります。
外観は顎がズレて顔もわずかに歪んで見えることもあります。そして、片噛み側の奥歯に痛みが出るようになります。初めは凍みる程度からスタートします。初めは知覚過敏かな?虫歯かな?と思って歯医者に行きますが、意外と虫歯を発見されることは少ないと経験上感じます。
とりあえず治療はします。その後に痛みは引かずに経過観察をすることになることが多いです。痛みはその後も続き、次第に歯の凍みる症状は進行します。温かいものが凍みるようになった、ジーンと凍みる時間が長くなった、さらには歯が浮くような感じがするなど。
ここまで進行すると、神経がダメになってくる一歩手前です。ここら辺で片噛みをやめることができれば、少し改善するケースもあります。
概ね、なぜ痛むのか理解できずにそのまま片噛みを継続します。すると、歯の根っこ先端には神経の入り口があり、そこで神経の断裂が起きます。すると、いわゆる内出血が起きます。中で出続ける血液は逃げ場がありません。
歯茎が腫れて膿んできた時は歯茎から膿が出て圧力が抜けます。すると少し楽にはなりますが、この場合は中で血液がどんどん溜まって圧力が上昇します。これは激烈な痛みで痛み止めは基本効きません。
神経を取る処置入らないと痛みは治りません。
少し怖く感じたと思いますが、これが噛み癖で歯医者さんに駆け込む原理です。
ですので、凍みるなどの初期の段階でレントゲン検査をしたりして虫歯が発見できなっかった場合は、もしかすると片噛みからくる痛みの可能性が高いかもしれません。
このケースで患者さんが来院されて、『異常がないと言われました』というコメントが多いです。
『力』はとても見にくいです。噛み合わせのチェックで赤い紙をカチカチ噛みますが、あれは当たった結果どこに当たっているかというところまでしかわかりません。
きど歯科には、噛み合わせを感じることのできる最小単位の噛み合わせを診査する紙(咬合紙)を用意しています。噛み合わせの強いところの精密診断もできます。もし噛み合わせにご心配なことがありましたらご相談ください。
そして、話はまだ続きます。次回の片噛みの弊害ver.2を近日アップします。
安城市 きど歯科 0566-95-2360